こんにちは!
サボテンとユーフォルビアの姿はとても似ていますよね。
私もホームセンターで働いていた時にお客様から違いについて聞かれてとても困りました。
今回はそんなサボテンとユーフォルビアの見分け方と特徴をご紹介致します。
見分け方のポイントは・・・
② 花の咲く位置が違う
③ とげの根元が違う
④ 切ると乳液が出る(ユーフォルビア)
生態系の違い
サボテンの生態系と起源
サボテンは「アメリカ大陸に自生する植物」であり、主に北米、南米、中米の乾燥地帯や半乾燥地帯に分布しています。
これらの植物は、長期間にわたる乾燥や高温に耐えるために進化してきました。サボテンの特徴的な形状(肉厚の葉を持たず、水分を蓄えることができる肉質の茎を持つ)は、乾燥した環境で生きのびるための進化のひとつです。
サボテンは、その生態系の中で水分を最大限に保持し、利用するための独自の方法を発展させてきました。
ユーフォルビアの生態系と起源
ユーフォルビアは「アフリカ、ヨーロッパ、アジアを中心に分布している植物」で、特にアフリカとマダガスカルに多様性が見られます。
ユーフォルビアは熱帯雨林から乾燥地帯、さらには温帯地域に至るまで、非常に幅広い環境に適応しています。
ユーフォルビアの中には、サボテンに似た形状を持つ種も多く存在します。
これはサボテンと似た環境条件下で生存するために、異なる植物が似たような形態や機能を獲得した結果です。
つまり、偶然似た進化をした結果、姿が似たという事です。
ユーフォルビアの進化は、多様な環境に適応する能力を反映しています。
乾燥地帯に生息する種は、水分を蓄えるために肉厚の茎を発達させ、葉を小さくするか、完全に失うことで蒸散を減らしています。
一方、熱帯雨林に生息する種は、豊富な降水量と遮光環境に適応した異なる形態を持っています。
外観の違い
サボテンの外観
サボテンは、その多くが特徴的な肉厚の茎を持ち、葉が退化して棘になっているのが一般的です。
これは乾燥した環境で水分を蓄え、蒸散を最小限に抑えるためです。
- 肉厚の茎: 水分を蓄える能力があり、円柱形、球形、またはフラットな形状をしていることが多い。
- 棘: 葉が退化して形成された保護機構であり、水分の損失を防ぎ、捕食者から身を守る役割がある。
- 花: サボテンの花は通常、大きくて鮮やかな色をしており、多くの種で昼間開花します。花は茎から直接生えることが多い。
ユーフォルビアの外観
ユーフォルビアは、サボテンに似た肉厚の茎を持つ種もいれば、細い茎と発達した葉を持つ種もいます。ユーフォルビアの多様性は非常に高く、外観は種によって大きく異なります。
- 肉厚の茎と葉: ユーフォルビアには、乾燥環境に適応した肉厚の茎を持つ種もあれば、葉を持ち、一年中緑色を保つ種もあります。葉は落葉することがあり、その形状と大きさは種によって異なります。
- 棘と葉: ユーフォルビアの中には棘を持つ種もいますが、これらはサボテンのような退化した葉ではなく、茎から生じる成長の一部です。また、葉を持つ種では、葉の形状が多様です。
- 花と仮花: ユーフォルビアの花はサボテンほど目立たず、小さく独特の構造をしています。一部の種では、鮮やかな色の仮花が花のように見える特徴を持ちます。
サボテンとユーフォルビアの見分け方
花の形が違う
- サボテン:サボテンの花は種類によって色が様々ですが、おおむね見た目が菊のように大きい品種が多いです
- ユーフォルビア:ユーフォルビアの花は数mm程度の細かい花が密集するように咲きます。また、ユーフォルビアの花びらのように見える部分は苞(ほう)と呼ばれる葉です。
花の咲く位置が違う
- サボテン:トゲの根元から、勢いよく花が咲く
- ユーフォルビア:トゲの先端に花が咲く場合がある。
ユーフォルビアのトゲ(枝)の先端に花が咲く特徴はサボテンでは見られないものです。
ユーフォルビアの花が咲き終わると、トゲ(枝)は固いトゲに変わります。
トゲの根元が違う
- サボテン:トゲの根元に刺座(しざ)というフワフワとした毛で覆われた部分がある。
- ユーフォルビア:刺座という毛で覆われた部分がない
切ると乳液がでる
- サボテン:茎や根を切っても水分が出てくるだけである。
- ユーフォルビア:茎や根を切ると白い乳液が出てくる。
最後に
サボテンとユーフォルビアは品種によってとても似ています。ずっと育てているとサボテンなのかユーフォルビアなのかわからなくなってしまう、そんなお客様もたくさんいました。
今回ご紹介した方法で見分けてみると良いと思います。
この記事がお役に立てれば幸いです。
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