【大玉トマトの育て方】北海道での簡単栽培方法

こんにちは!
今回は北海道で大玉トマトの育て方をご紹介いたします。北海道でトマトを栽培する際はその独特の気候の影響を受けるため、植え付けの時期などいくつかの注意点があります。
今回はそんなトマトの「種まきの方法」から「育て方」「病害虫対策」までをご紹介いたします。

初めてトマトを育てるけど大丈夫かな?そんな不安を抱えているかたにおすすめの内容となっておりますので参考にして頂ければ幸いです。

種まき方法

発芽までの期間・発芽適温

  • 種まき:種まきから「約1週間程」で発芽
  • 種まき推奨時期:露地栽培は3月下旬・ハウス栽培は2月中旬
  • 苗が育つ期間:55~60日(露地の場合は5月下旬に定植する)
  • 発芽適温:25℃~30℃(最低11℃以上が必要)

種のまき方

  • 準備する資材:種まき専用用土・9~12cmポット
  • 種のまき方: 土の表面に種をまきます。種同士が密集し過ぎないように注意しましょう。種を表土にまいた後、約0.5cmの土で覆います。
  • 水やり: 土を湿らせますが、水はけが良いことを確認してください。過剰な水分は種の腐敗を引き起こす原因となるため土が乾いたら水を与えてください。

育て方(露地)

育てるのに必要な資材

  • 支柱: 180cm(6尺)か210cm(7尺)がおすすめです
  • マルチングシート: 土壌の温度を保持し、雑草の発生を抑えるために用います。(黒マルチが雑草予防、透明マルチが地温上昇効果です)
  • 肥料: 有機質肥料(堆肥など)と化学肥料を適切に組み合わせます
  • 有機石灰:尻ぐされ病防止の為に石灰を入れると有効です

おすすめの肥料

土づくり

  • 土壌: 排水性・保水性の良い団粒構造の土壌であれば畑は選びません。
  • 改良方法:団粒構造に支障がある場合は、腐葉土や牛ふんなどの堆肥を混ぜ込むことで土壌が改善されます。
  • pH調整: トマトの理想的な土壌pHは6.0~6.8です。必要に応じて、石灰を添加してpHを調整します。

畝の作り方

  • 畝立て: 畝を高さ15~20cm、幅60~80cmに作ります。これにより、水はけを良くし、根の健康を促進します。
  • 間隔: トマトの株間は50~60cm程度に保ちます。これにより、十分な日光と風通しを確保します。

肥料

トマトは肥料分が多く必要です。特にカリ分が多く必要で生育期間が長いため、ゆっくりと効果が長続きする有機化成肥料がおすすめです。

  • 元肥(1㎡あたり):窒素10g リン酸20g カリ40g
  • 追肥(1㎡あたり):窒素4g カリ4g
  • 追肥のタイミング:果房(実)の2~3個目が10円だま程の大きさになったタイミングで実施する。

おすすめの肥料


植付時期・植付方法

  • 植付時期:北海道など寒冷地では、霜が降りる心配がなくなった5月下旬から6月初旬が植付時期です。露地植えの場合は「夜間の気温が12℃以上」になることを目安にしてください。(カッコウが鳴き始めたり、稲の植付が始まるタイミングを目安にすると良いです)
  • 植付方法:株間を約50cm~60cmほどあけて植付を行うと良いです。

育て方(プランター)

育てるのに必要な資材

  • プランター: 大玉トマトは根が広がり深く伸びるため、深さがある程度必要です。最低でも深さ30cm以上、幅は40cm以上のプランターを選びましょう。

おすすめのプランター

  • 土: 野菜栽培用の培養土がおすすめです。

おすすめの培養土

  • 支柱やトレリス: 180cmから210cmほどのものを選ぶと良いです。
  • 肥料: 有機質肥料や化学肥料を適宜使用します。

おすすめの肥料


植え付け方

  1. プランターの準備: 底に石や鉢底石を敷き、その上に培養土を入れます。これにより、水はけを良くします。鉢底石はプランターの底面が見えなくなるくらい敷くと良いです。
  2. 培養土の準備: プランターに培養土を入れます。土の表面がプランターの上辺から約5cm下になるようにします。

植え付け方法

  1. 穴を掘る: 培養土の中に、苗の根鉢がすっぽり入る大きさの穴を掘ります。
  2. 苗の植え付け: 苗を穴に入れ、周りの土で穴を埋めます。根元がしっかりと土に接するようにして、空気が入らないようにします。
  3. 水やり: 植え付け後、土が均一に湿るまでたっぷりと水をやります。初期の水やりは特に重要です。
  4. 支柱の設置: トマトが成長するにつれて、支えが必要になります。植付時に一緒に支柱を取り付けることをおすすめします。

植付後の管理について

摘果・摘心・摘葉について

  • 摘果: 大玉トマトを栽培する時は、果実の数を制限することが一般的です。余分な小さな花や果実を取り除くことで、残された果実への栄養が集中し、大きく育つようにします。最初の花房(実)の上部にできる果実を基準に「5〜6個の果実を残す」と良いです。
  • 摘心: トマトの側枝(わき芽)の先端部分を摘むことで、株が横に広がるのを抑え、果実への栄養を集中させます。
    1本仕立て:発生する側枝は全て除去して主茎を伸ばして育てます。(プランター栽培の時におすすめです)
    2本仕立て:第一果房直下の強い側枝(わき芽)を伸ばします。(1本仕立ての約1.5倍の収穫量があります)
  • 摘葉: 下部の葉や病気にかかった葉を定期的に取り除くことで、通気性を良くし、病害のリスクを減らします。しかし葉を取りすぎると果実が日焼けする原因にもなりますので、バランスが重要です。

追肥の方法

  • 追肥のタイミング: トマトは肥料を好む作物ですが、過剰な追肥は逆効果になるため注意が必要です。果房(実)の2~3個目が10円玉程の大きさになったタイミングで実施する。以降、各果房がピンポン玉の大きさになったら追肥を行います。
  • 適した肥料: リン酸やカリウムを多く含む肥料を選ぶと、果実の品質向上に繋がります。
  • 方法: 茎から少し離れた個所に肥料を散布してください。根先が横に広がっているため根元に肥料を散布しても吸収の効率がよくありません。

着果促進(トマトトーンの使用)

  • 各花房の花が3~4花咲いた時期に花を着果させるためにホルモン処理をおこないます。(実がつきやすくする為にホルモン処理を行った方が効果的)
    80~100倍に希釈した「トマトトーン」を花にスプレーする方法が一般的です。
    ホルモン処理をすると果実肥大が早くなります。

病害虫対策について

害虫

  • アブラムシ: 新芽や若い葉に集まり、植物の汁を吸うことで弱らせます。
  • ハダニ: 葉の裏に住み着き、葉を黄色く変色させることがあります。

おすすめの殺虫剤


病気

  • 灰色かび病: 高湿度で発生しやすく、葉や茎、果実に灰色のかびが生えます。
  • うどんこ病: 若い葉や茎の表面にうどん粉をまぶしたように白いかびが生える。花梗部につくと開花を阻害する。

おすすめの殺菌剤

  • 尻ぐされ病:カルシウムが不足すると果実の下部分が黒くなり果実が腐れる症状。

尻ぐされに効果的な薬品

収穫方法

収穫のタイミング

  • : 大玉トマトは、果実の色が赤く変わった時が収穫のサインです。完全に色づく前に収穫し、室内で追熟させる方法もありますが、太陽の下で完熟したトマトは最も風味が良いです。
  • 硬さ: 果実を軽く押してみて、ほどよい硬さ(少し柔らかい)であることを確認します。過度に硬いか、逆に過度に柔らかい果実は、適切な収穫時期ではない可能性があります。

収穫の方法

  • 収穫方法: 果実を株から傷つけないように慎重に手で摘み取ります。果実を軽く持ち上げ、茎が自然と折れるように優しくねじります。必要であれば、はさみや摘果鋏を使って茎を切り離しますが、果実に近すぎるところで切らないよう注意してください。
  • 収穫後の取り扱い: 収穫したトマトは、直射日光を避け、涼しい場所で保管します。トマトは冷蔵保存すると風味が損なわれることがあるため、室温での保存が推奨されます。ただし、完熟したトマトは傷みやすいので、早めに消費することが望ましいです。

注意点

  • 収穫作業では、果実や植物を傷つけないように注意しましょう。不適切な取り扱いは、果実の品質低下や植物に病気を引き起こす原因になります。

最後に

家庭菜園と主役のトマトについてご紹介いたしました。ホームセンターでも様々な品種が取り扱われるようになってきました。色々な種類のトマトを植えて食べ比べをしてみても良いのではないでしょうか。

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

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