【セージの育て方】北海道での栽培方法

こんにちは!
香り高いハーブの一つであるセージは、北海道で驚くほどよく育ちます。
セージは、料理、薬用、そして美しい庭のアクセントとして多用途に利用される植物です。

今回は北海道でセージを栽培するための「育て方」「病害虫対策」「収穫方法」についてご紹介いたします。

特徴

セージは、銀緑色の葉を持ち、その葉はやや肉厚で、毛に覆われています。多年生で、1メートルほどの高さに成長することがあります。夏には、セージは美しい紫または青い花を咲かせ、ガーデンのアクセントとしても魅力的です。

耐候性と植付場所

セージは非常に耐寒性があり、軽い霜にも耐えることができます。しかし「-5度が限界」のため北海道で栽培する場合は冬季は屋内で育てる事が望ましいです。
セージは、排水性が高い土壌を好みます。土壌のpHは中性からややアルカリ性が理想的で、pH 6.0から7.5の範囲が適しています。セージの成長のためには日航が必要です。一日中直射日光が当たる場所での栽培が良いです。

利用方法

セージはその独特の香りと味で人気があります。料理では、肉料理、パスタ、スープなど幅広いレシピでハーブとして使用されます。その抗菌性と抗酸化性の特性から、薬用ハーブとしても古くから利用されており、消化促進、炎症の緩和、記憶力向上など、多くの健康効果が報告されています。

育て方(露地)

土づくり

セージは排水性の良い土壌を好むため、植え付ける前に土壌が適切に排水されていることを確認してください。重い土壌の場合は、砂や有機物を混ぜて土壌の質を改善することができます。土壌のpHは6.0から7.0の範囲が理想的ですが、セージは比較的さまざまな土壌条件に対応できるため、多少の違いは問題ありません。

水はけの良い土壌を好む

植え付け時期

北海道では、霜のリスクがなくなった春の終わりから初夏にかけてが植え付けに適した時期です。セージは寒さに強いハーブですが、苗が成長するためには安定した温度が必要です。秋に植える場合は、植物が冬を越す前に十分に根付くように早めに植える必要があります。

栽培適温:15~20℃(‐5度まで耐えられる)

植え付け

  • 植付場所: セージは日当たりが良い場所を好みます。日光がよく当たる場所を選んで植え付けをします。
  • 植え方: 植え付ける際には、株間を40〜60cm程度空けることが望ましいです。セージが成長するにつれて互いに干渉しないようにします。穴を掘り、根鉢を優しくほぐしてから植え、土で覆い、しっかりと水をやります。

水やり

セージは乾燥に強いハーブです。「土の表面が乾いてからの冠水で十分です」。水はけの悪い土壌であれば、根腐れの原因になるため過剰な水やりは避けてください。成長が進むにつれて、水やりの頻度を徐々に減らしていきます。

剪定

セージは定期的な剪定を行うと良好な形状を維持し、充実した収穫をすることができます。花が咲き始めたら、植物がエネルギーを葉に集中させるように、花を摘み取ります。秋の終わりには、植物を軽く剪定して冬に備えます。

育て方(プランター)

プランター選び方

  •  セージの根は広がりやすいので、根が十分に伸びられるように「幅と深さがあるプランター」を選びます。一般に、深さと幅が共に最低15cm以上のプランターが適しています。
    材質は問いませんが水はけが良い環境を好むため、鉢のそこに水抜きの穴が開いているタイプが良いです。

土の選び方

  • セージは排水性の良い土を好むため、プランターの底には排水穴が必須です。排水を促進するために、プランターの底に小石や鉢底石を敷くと良いでしょう。
  • 土は、園芸用土とパーライトやバーミキュライトを混ぜて水はけを良くしたものを使用します。
    多肉植物の土やハーブの土などを使用することもおすすめです。


植え付け

  • セージの苗をプランターに植え付ける際は、株間を考慮して、プランター内に適切なスペースがあることを確認してください。通常、プランター内でセージを育てる場合は、1つのプランターに1〜2株が適量です。

水やり

  • プランター栽培の場合も土の表面が乾いたら水やりを行います。過湿を嫌うため「水の与えすぎ」には気をつけましょう。
  • 水はけの良い土壌とプランターの排水穴を通して、余分な水分が逃げることができるようにします。

日当たり

  • セージは日光をたっぷりと必要とするため、プランターを直射日光の当たる場所に置きます。一日に6時間以上の日光を受けられる場所が理想的です。

病害虫対策

害虫

  • アブラムシ: 新芽や葉の裏に付着し、植物の汁を吸います。てんとう虫などの益虫を利用するか、軽い石鹸水で洗い流します。重度の場合は適切な殺虫剤を使用します。

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病気

  • うどんこ病:若い葉や茎の表面にうどん粉をまぶしたように白いかびが生えた状態になります。花梗部につくと開花を阻害します。感染した葉を取り除き、通気性を良くすることで予防できます。重度の場合は適切な殺菌剤の使用します。
  • 根腐れ病: 土壌の過湿により発生します。根が腐り、植物の枯れてしまいます。土壌の排水性を改善し、水やりを控えめにします。感染した植物は早期に除去することが重要です。

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収穫方法

収穫のタイミング

  • 通年収穫をすることができますが葉の香りが最も強いのは、花が咲く直前です。
  • 朝の早い時間に収穫することをお勧めします。この時、露が乾いていることを確認し、植物のエッセンシャルオイルが最も豊富に含まれています。

収穫方法

  • 収穫の方法: 植物の上部から若い葉を中心に収穫し、下部の古い葉は植物のエネルギー供給源として残しておきます。セージの茎が木質化している場合は、その部分を避け、柔らかい新しい成長部分を選んで収穫します。
  • 適量の収穫: 植物全体の1/3以上を一度に収穫しないようにします。これにより、植物が回復し、再び成長するためのエネルギーを保持することができます。

収穫後の処理

  • 収穫したセージの葉は、使用前に水で軽く洗い、乾燥させます。新鮮な葉を使用する場合は、そのまま料理や薬用に利用することができます。
  • 乾燥させて保存する場合は、清潔な布や紙の上に葉を広げ、直射日光を避けた風通しの良い場所で乾燥させます。完全に乾燥した後、密閉容器に入れて冷暗所で保存します。

増やし方

挿し木

  • 時期: 春から初夏にかけてが最適です。この時期なら、挿し木が根付きやすく、成長も早くなります。
  • 方法: 親株から新しい成長部分を約10cm程度切り取り、下部の葉を取り除きます。その後、切り取った枝を湿った土に挿し、定期的に水やりをして湿度を保ちます。根がしっかりとついたことを確認してから、本格的に移植します。

株分け

  • 時期: 春から夏にかけて行います。株分けを行うことで、同時に新しい株を増やすことができます。
  • 方法: 成熟したセージの株を掘り上げ、根を傷つけないように慎重に2つ以上に分けます。その後、準備した土壌に植え付け、水やりを行います。

冬場の管理

セージは比較的寒さに強い植物です。しかし-5度以下での栽培は難しいです。そのため、北海道で露地植えをしている場合は屋内に鉢上げしてあげる必要があります。
鉢上げをする際は、株に適したサイズの鉢を選び、市販の培養土もしくは専用用土を使用して定植しましょう。

定植後は日当たりの良い場所で栽培してください。水やりは乾燥したらたっぷりと水をあげましょう。

最後に

香りが強く、抗酸化物質が豊富で、料理では主に乾燥葉が肉料理の風味付けに用いられるセージについてご紹介しました。
耐寒性があるものの北海道の冬を越すのは難しいです。プランターに植え替えをして屋内で冬越しをしてあげましょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。

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